2009.1月6日からから11日まで第20回書燈社新春展 併催四人展が開催されました。

連日本当に多くの方々にご来場いただきました。ありがとうございました。
毎日大入りで、毎日前年度を更新するほどのご来場者だったようです。
ご来場いただいた皆様には本当に感謝感謝です。ありがとうございました。
今回は四人展に選抜され、5m50cmの壁面に作品を発表させていただきました。
書に携わってきた中で、陰ながら応援し続けてくれた母のことを書かずにはいられませんでした。母のエネルギーに満ち満ちて懸命に生きていた時代の一片でも書き残せたらと念じた「なついろに染まる」。「種」「飛び立つ君に」は、日々成長する子供達に生きる喜びをもらい、それを漢字仮名交じり書に表現できる幸せを経験させていただきました。

発表するにあたり考えていたことは・・・大きなテーマとして「いのちの継承」ということ。
そして詩を読みすすめていく中で情景が心の中に広がり、色を感じ、明るい光を感じ、清々しい空気を感じることによってこの同じ空間を共有できれば嬉しいな なんて思っていたのですが・・・。
今回大作に使った雅印三点も、かなり質問等が多く・・・

印は全て師匠に彫っていただいたものです。(写真が正面からではないのですが・・・)
右の白文の印は前からあったもので、今までの作品に必ず登場していた印です。
中央の朱文は今回作っていただいたもので「種」の作品に使ったもの。
左の白文印も今回のために。これが最も質問等が多く・・・「飛び立つ君へ」に使った印でした。
まず、「なんと彫ってあるのかがわからない」と言われ・・・漢字だという先入観で見ると解りません。
「IKU」とアルファベットが彫ってあります。本文にカタカナを使っていることと、夢に向かって進む若者をイメージして彫ってもらったもので、これからの作品にも活躍しそうです!
「なついろに染まる」180×240cm
乳白色の時が 次第にはっきりと色分けされた世界となっていく
夏の朝が始まる
母は朝市の帰り道 籠や手の中
赤 緑 黄 紫 と鮮やかな色で
輝きあふれさせる
いのち 弾ける
夏の朝の母の色
「種(しゅ)」240×90cm
幸せな種 芽生え 伸びる
水の一滴 光の一筋に支えられ
大地に根を張り 太い幹となる
「飛び立つ君に」240×115cm
巣ヲ離レタ鳥達ハ チカライッパイ翼ヲ広ゲ
無垢ノ風ヲ掴ンデ空タカク飛ブ ソシテ未知ノ世界ヲキリ拓イテイク
翼 拓予想以上の反響の中で・・・少し戸惑いながらも、また新たな気持ちで書作活動を続けていきたいと思っています。ありがとうございました。